ガス系消火設備等の点検要項改正

平成21年4月1日から改正消防法施行令等が施行され、ガス系消火設備の点検要項が改正されています。設置後20年が経過する前に、容器弁の安全性を点検する必要があります。

容器弁点検義務化の背景と改正のポイント

【NBS・安井】
容器弁が長期間に渡り点検されない状態が続くと、腐食や経年劣化により、誤放出事故等が発生する恐れがあります。
そのため、平成 21 年 3 月 31 日付け 第 132 号「消防用設備等の試験基準及び点検要領
の一部改正について」においてガス系消火設備等の点検要領が改正され、これまでは総合点検の項目と
されていた「容器弁の再検査」が、6か月ごとに実施する機器点検における「容器弁の安全性」の
点検に移行されました。
各種容器弁の中で、「容器の封板等に損傷、腐食又は漏れのあるもの並びに設置後
15 年を経過したもの及び当該点検を実施後15年を経過したものについては、20 年までに行うこと。」
と規定されています。

ガス系消火設備の容器弁の点検を行わなければならない期間

※点検を実施せずに20年を経過している設備は、速やかに点検計画を提出し、種類や経年などを考慮し、
優先度の高い設備から点検を実施する必要があります。

対象設備と点検内容

【防火管理者】
急に「義務化」と言われても、うちが所有しているビルには、ガス系の消火設備がたくさん設置してあるし、しかも次々築15年を迎えようといているし…。全部の設備の容器弁を1度に点検をしなくちゃならいとしたら、たいへんな数になってしまんだが…。今までの総合点検の内容では、だめなんだろうか?

【NBS・安井】
点検の内容は、新たに定められた「不活性ガス消火設備等の容器弁の点検要領」に従って、1.外観点検、2.構造、形状、寸法点検 3.耐圧点検 4.気密点検 5.安全装置等作動点検 6.表示点検 の6項目となりますので、総合点検とは内容が違います。容器を持ち帰って、専用工場でガスを抜き取り、容器弁を取り外して点検する必要があります。
義務付けとなる設置後15年~20年の5年の間に全て点検を終えるには、半年に1度の点検で、何本ずつ抽出すれば良いか、計画をたてて確実に点検を行っていく必要があります。点検対象となる設備と容器弁は以下の通りです。

点検対象となるガス系消火設備

・不活性ガス消火設備・ハロゲン化物消火設備・粉末消火設備
・パッケージ型消火設備 ・パッケージ型自動消火設備

点検対象となる容器弁

点検か更新か

【NBS・安井】 設置後15年以上経過している容器弁を点検し、不具合が発生しているものを入れ替えしても、次の15年が過ぎる前に次々と劣化が起きてしまう場合があります。
容器弁の状況を見たうえで、15年~20年の期間で考えた場合、点検が良いのか、あるいは全て更新してしまった方が良いのか、ご提案をいたします。
どの設備から手をつければいいのかの判断や、設置20年が経過するまでの点検計画などの策定もお任せいただけますので、お気軽にお問い合わせください。
担当:安井 → NBSエンジニアリング TEL047-350-5675 お問い合わせ

【防火管理者】
そうか…確かに、錆が出たりしている弁もあるので、あきらかに心配なものは更新してしまった方がいいかもしれないな…。
いずれにせよ、計画的に点検や更新を進めないといけないな。
悩まず、プロに相談します。