消防設備点検

第一話 新型避難設備”レスキューライン”を点検せよ!

新しい消防設備だからこそ、いち早くマスターする

法改正を受けて、開発された新しい避難設備「レスキューライン」。
設置事例が徐々に増えているが、点検ができる業者が少ないと聞き、
NBSの点検チームが乗り出した。
昨年、メーカー立ち会いのもと点検をマスター。
以来、着実に経験を積み「レスキューラインの点検なら俺に任せろ」と 豪語する一人の男がいる。

レスキューライン点検マスター

その男の名は渡部(苦手なもの:おばけ)。
たぐいまれな感の良さと度胸、そして不屈のチャレンジ精神をもつ
もと高校バレーボール界の花形選手。
レスキューラインの点検にも、果敢に挑みアタックを決める。

レスキューラインとはどんな設備なのか。

まずは、レスキューラインをご紹介しよう。
この壁についているステンレス製の柱のようなものがその設備。
収納時にはこのようにスリムで存在感がなく、
スペースの少なさや、外観を大きく損なわないという点が魅力のひとつでもある。

レスキューライン作動時の図

作動レバーを引くだけで、一瞬にしてはしごに変身!
避難者は、建物の外壁を背中にし、
はしごを伝って避難することができる。

職人の目

レスキューラインの点検及び復旧は高所での作業が多い。
特に今回の事例の建物は、屋根にせり出すような形で
設置されている。
作業に命綱が欠かせない。高所に打ち勝つ精神力も欠かせない。
どんだけ怖い場所かというと…。

点検作業の場所は高所が多い

これくらい怖い場所なのだ。
え?いまひとつわからない?

点検作業の場所は高所が多い-2

ならばこれではいかが?
覗き込むとクラクラする。写真手前の赤いバーが作動レバー。
引くと瞬時に、はしごが広がる。

地上作業員の配置も必須

地上からは「アイデアを形にする男・塩田(苦手なもの:献血)」が、 心配そうに見上げている。(写真はイメージです)
地上作業員は、作動の際の安全確保と、復旧のため必ず配置。
では、作動点検開始。

作動の様子-その1

写真左のステンレスの柱にご注目!

作動の様子-その2

はしごが開きはじめる。

作動の様子-その3

はしごが開ききると、補助はしごが地上まで伸びて止まる。
この間約3秒。
正常に作動し、避難器具として安全に使用できることを確認。
復旧作業に取りかかる。

レスキューライン専用工具

復旧には、現場に装備してある専用の工具を使用。

工具を落とさないように鎖を装着

落としてしまったら、事故につながるので、
工具にも命綱(?)を装着。

地上の作業終了の合図

この頃地上では、補助はしごを元通り収納し、
ロックする作業が行われている。
その作業が終了し、ワイヤーのたわみを引いてから、
階上に合図が送られてくる。
では、巻き上げを開始。

はしごを元通り収納

巻き上げバーを差し込んで、回転させ、はしごを収納。

意識の変化

はしご部分の巻き上げが終わったら、フックを持ち、
身を乗り出してロックバーを引き上げロック。

工事完了

最後にしっかりロックされているか、カガミで確認。
カガミになった自分を想像するとめまいが…。
ロックよし!

点検完了

こうしてNBSの消防設備士たちは去った。
安全を確認したレスキューラインを残して。