特殊建築物調査

特殊建築物定期調査報告は、火災・地震等の災害時に、人命の安全や財産の保全を図ること、日頃から建築物の良好な維持保全を図ることを目的にした制度です。 多くの人が出入りするデパート、映画館、劇場、店舗、病院、マンション、オフィスビルなど、用途により、1年~3年に1回の報告が建築基準法により、義務付けられています。

※建築基準法第12条第1項及び第3項

特殊建築物調査が必要な建物

多くの人が利用する劇場、ホテル、店舗、事務所、雑居ビル、マンションなどの建築物が対象になります。 マンションなどの共同住宅は、階数が5階以上で、住宅部分の延床面積の合計が1,0002を超える建物は、検査・報告が必要です。 報告義務者は、その建築物の所有者または管理者(建築物の所有者から、その建築物について維持管理上の権限を委任されている者)です。 調査報告が終了した建物には、「特殊建築物調査報告済証」(全国標準マーク)が発行されます。

※対象となる建物や規模は、地方自治体によって異なる場合があります。

特殊建築物調査の内容
  1. 地盤、周囲の地形、擁壁、避難通路など敷地の状況についての調査
  2. 基礎、土台、柱、梁、壁、床、外壁、広告塔、看板など構造体や落下危険物の状況についての調査
  3. 外壁の防火構造、防火区画、防火戸、内装材料廊下、通路、階段、扉、出入り口、排煙口、バルコニー、屋外通路、非常用進入口など、耐火構造・避難施設等の状況についての調査
  4. 採光、換気設備の設置などの状況についての調査
建築設備検査を実施できる人

特殊建築物調査を行うには、十分な建築防災の知識や個々の設備に対する知識が必要であり、国土交通大臣の定める特殊建築物等調査資格者などの技術者が行わなければならないとされています。

[必要な資格]

  • 1・2級建築士
  • 建築基準適合判定資格者
  • 特殊建築物等調査資格者

【検査を行わないと…】

定期報告をしなかったり、虚偽の報告をした場合は、罰則の対象(100万円 以下の罰金)となることがあります。