心を掴む防災訓練(S)
日曜日に、消防設備点検を担当させていただいているマンションの防災訓練に参加した。
参加者は皆さん意識が高く、若い世代の人も多く参加してくれて本当にうれしかった。
避難経路の確認と、消火器の使用法を訓練する短時間のものでボリューム的には少し寂しい感じもしたが、良い訓練だったと思う。
消火器の使用法を説明する際に住民の人を惹きつける社長のトークテクニックには感心した。
過去に起こった具体的な事故をあげ、なぜ消化器が必要なのか。ただ単に初期消火に使用するのではなく、自らの避難経路を確保しながら消火にあたること。この訓練が終了して帰宅するときに家の近くの何処に消火器が設置してあるのか確認しながら帰宅して欲しいと一言付け加えることなど、短時間の説明でも内容が濃い。
私は現在浦安市ではなく、F市在住で消防団に入団しており、訓練に参加することがあるが、市役所の人や消防官の話は実に機械的で魅力があるとはいえない。だからせっかく参加してくれた住民の心を掴めていない。
先月参加したF市の消防訓練では、心肺蘇生法やAEDの使用法など普通救命講習的な内容に加え、近所の医師にも訓練に参加して貰い、トリアージを導入した訓練も行った。
だが市役所の職員や消防官がもっと参加者を惹きつける努力をすれば、何倍も良い訓練が出来たはずだと強く感じた。内容にボリュームが無くても、時間に制限があっても、訓練を実施する側の心構え一つでもっともっと良いものに出来るのだと改めて実感させられた。
※トリアージ・・・
災害が起きた際、被害者の状態によりランク付けを行い生かせる人を優先的に生かそうというもの。兵庫県で起きた脱線事故で注目が集まった。
近年の救急出動増加により、東京消防庁はトリアージ制度を導入した。救急車を呼ぶべきかわからない時に、電話の応対に看護師、医師があたり判断をあおぐというもので少しずつ成果をあげているらしい。電話口での応対の為、被害者の状況が見えにくく判断が難しい事が課題。