はじめてのレスキューライン点検(A)
本日、「レスキューライン」という避難器具が設置されているビルの点検に行きました。 NBSでは、前々からこの設備の点検を行っていますが、自分がそのビルの担当になるのは今回が初めて。イメージしていた物とは違ってなかなかよく考えられた設備でした。
普段は折りたたまれて、1本の柱状態でビルにくっついているので、中の人達に邪魔にならず、窓から手を出し、レバー操作1回で梯子がふり出します。その出てきた梯子は、梯子の面とふり出す面(一方の側面)が有り、それらとビルの外壁、3方向を囲まれた空間で人が降りていくので、通常の避難梯子や緩降機等と比べると恐怖心も少ないんじゃないかと思います。 避難梯子や緩降機等は各階に設置してその降下空間をずらさなければなりませんが、この設備は2階から最上階まで1本設置すればいいそうです。 もちろん各階の窓が近くにないと駄目でしょうし、上の階がセットバックしていたらそこまでの通路を確保しないといけません。 今では「特定1階段」といって、地下若しくは3階以上の階に特定用途(店舗・飲食店等)が有り、避難階段が屋内に1箇所しか無い建物は、1動作で避難開始出来る設備ではないといけないので、この設備はお勧め出来ると思います。
あえて短所をあげると、避難した後の梯子の復旧操作が意外に難しい事と、1つの操作で1階まで落ちてしまうので、下に人がいるととても危険な事です。 しかしこの2点は復旧させる私たちの知識・技術の向上と、使用するお客様の理解・訓練によって解決出来るものと思います。