イナージェン(A)
今日は、都内の博物館へ点検に行って来ました。
そこは大変貴重な展示物が目白押しで、そのため、展示室や奧の倉庫には、それらの品物を損なわないような消火設備として、イナージェンが設置されていました。
イナージェンとは、ハロンに代わる新しいガス系の事で、そこに設置されていたのはIG-541でした。記号と数字は『イナートガス-窒素50%・アルゴン40%・二酸化炭素10%』という、ガスの構成を表しています。自動式のシステムを使い、専用の感知器作動(熱&煙)で室内に放出して、酸素濃度を一気に低下させ、鎮火を図ります。
ハロンのようにオゾン層を破壊する事はなく、尚かつ一酸化炭素のように人が吸い込むと一瞬で死んでしまうなどという事もありません。人にも器物にも地球にも、なんてやさしい消火設備でしょう。
因みに、イナートガス系には他にIG-100(窒素100%)、IG-55(窒素50%・アルゴン50%)があるそうです。