正誤を見る力(T)

消防設備点検の際に不良を指摘した、非常コンセント設備の回路是正工事に行って来ました。 非常コンセントは本来、消火活動で電動工具等を使用出来るように、消火活動が難しい11階以上の高層階などに設置される設備です。今回の物件では竣工時の施工の誤りから、回路の途中にガラス管ヒューズが取り付けられていました。そのヒューズ容量が小さいために、電動工具などを使用するとすぐにヒューズが飛んでしまいます。実際に電動工具を使って試してみると、その電動工具の定格電流が7Aでヒューズが2A。当然ながら電動工具のスイッチを入れた瞬間にヒューズが飛びました。ヒューズを回路から取り外し、ヒューズが入っていた部分を新たに耐火電線で引き直しました。これによりブレーカー容量20Aまでの電動工具類の使用が可能になりました。 今回の工事を通して、普段の点検の際に、その設備の機能が損なわれていないか、緊急時の使用が可能かどうか、イメージを膨らませて確認することが大事だと感じました。 非常コンセント設備は、定格電圧100Vの回路では電圧確認以外は外観上の点検がほとんどです。正常な電圧が確認出来てしまうとその機能が損なわれていることがわかりにくくなってしまいます。だからこそ常に正誤を見る力を養わなければなりません。 高いプロ意識を持って精進していきたいと思います。160609

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